外壁塗装は、ご自宅の外観を美しさを保つだけでなく、長持ちさせるために行われる重要な工事です。外壁は日々の太陽光や風雨によってダメージを受け、ひび割れや剥がれや劣化が生じ、そのまま放置しておくと建物の内部にダメージや悪影響につながる可能性があります。
では、外壁塗装の費用の相場はどのくらいなのでしょうか?また、どのような点に注意すべきなのでしょうか?
- 外壁塗装の費用の相場を知りたい。
- 外壁塗装するタイミングを知りたい。
- どの塗装業者さんを選んだらいいか分からない。
- 少しでも安く外壁塗装をしたい。
本記事を書いている私は元外壁塗装/屋根塗装の業者であり、国家資格の1級塗装技能士でもあります。外壁塗装の実践経験と深い専門知識を持ち、塗装業者の選択について公正な視点からのアドバイスをしています。
私の塗装業界でのキャリアは今年で24年を迎え、その間、さまざまな現場で培った知識と経験をもとに、現在も友人や知人からの外壁塗装の塗り替えに関する相談に応じています。
外壁塗装の費用の相場は一般的な戸建ての外壁塗装の平均費用が50万円から100万円前後と言われていますが、費用は家の大きさや形状、そして選択する塗料の種類などによって価格は変動します。
ニュース等で見るような悪徳業者に騙され、高額請求されたり、ずさんな仕事をされたりすることは、誰もが避けたい事態です。しかし、この問題はいつの時代も存在します。
そのような悪徳業者に騙されないためには、自分自身が塗装の知識を身につけることが重要です。この記事を通じて、外壁塗装の業者選びに悩むあなたが、後悔のない選択ができるようになることを願っています。
外壁塗装パートナーズ
外壁塗装費用と見積もり
外壁塗装の費用の相場
一般的な戸建ての外壁塗装の費用は50万円から100万円前後が相場とされています。この数字はあくまで一般的な価格帯であり、家の大きさや形状、塗料の種類等によって価格は変動します。一般的な屋根の塗装費用は30万円から40万円前後です。
具体的な費用を計算するには下記、外壁塗装の費用と内訳の早見表をご覧ください。
外壁塗装の費用の内訳
外壁の見積もり金額の目安の早見表
※金額には高圧洗浄、養生、下地処理が含まれます。
家の形状や屋根の形状、現状の状態によっても金額が異なりますが、どの塗料を選ぶかによって金額が大きく変わります。
坪数(延床面積) | 足場 | 外壁塗装 | 屋根塗装 | 合計 |
20坪(66㎡) | 10-15 万円 | 35-85万円 | 25-30万円 | 70-130万円 |
30坪(99㎡) | 10-20万円 | 40-85万円 | 30-35万円 | 80-140万円 |
40坪(132㎡) | 15-20万円 | 40-90万円 | 35-40万円 | 90-150万円 |
50坪(165㎡) | 15-25万円 | 45-95万円 | 40-45万円 | 100-165万円 |
60坪(198㎡) | 20-30万円 | 50-100万円 | 45-50万円 | 115-180万円 |
外壁塗料の種類と耐用年数 (30坪の場合)
一般環境における次回塗り替えまでの目安になります。
※環境条件によって増減します。
塗料の選択:
塗料の種類によって、費用は大きく変わってきます。安価な塗料を選ぶと、耐久性が低くなる傾向にあります。長期的に見てコストパフォーマンスが良い塗料を選ぶことをオススメします。
例えば、初めは安いアクリル塗料を選んだとしても、耐久性が低い為、数年後に再塗装が必要になると、結果的には高くつくことになります。
適切なタイミング:
外壁塗装は、早めに行うことで、建物の劣化を防ぎ、長期的な費用を抑えることができます。例えば、外壁の色が褪せてきた、シーリングが剥がれてきたなどのサインが見られたら、それが外壁塗装の適切なタイミングであると言えます。
塗料の種類 | 塗り替え時期の目安 |
アクリル | 5-8年 |
ウレタン | 8-10年 |
シリコン | 10-15年 |
ラジカル | 12-15年 |
フッ素 | 15-20年 |
光触媒 | 15-20年 |
無機 | 20-25年 |
外壁塗装の見積もりの事例とチェックポイント
30坪外壁塗装の見積書の事例
*1,4 作業項目 | *1,4 備考 | *1,4 数量 | *1,4 単価(円) | *1,4 金額(円) |
*2 足場工事 | 足場架け払い | 215.25㎡ | 700 | 150,675 |
*2 飛散防止ネット | メッシュシート架け払い | 215.25㎡ | 300 | 64,575 |
*2 外壁高圧洗浄 | 高圧洗浄 | 185.13㎡ | 170 | 31,472 |
*2 シール防水施工 | シーリング打ち替え | 100.15㎡ | 1,150 | 115,173 |
*2 シール防水施工 | シーリング打ち増し | 110.39㎡ | 800 | 80,120 |
*2 シール防水施工 | 雑シール | 1式 | 35,500 | 35,500 |
軒天井塗装 | *3 セラマイルド2回塗り | 15㎡ | 2,000 | 30,000 |
水切り塗装 | *3 錆止め・セラMレタン二回塗り | 25.20㎡ | 940 | 23,688 |
幕板・モール(窯業系)塗装 | *3 セラMレタン二回塗り | 53.08㎡ | 630 | 33,440 |
破風板塗装 | *3 錆止め・セラMレタン二回塗り | 80.39㎡ | 530 | 42,607 |
雨どい塗装 | *3 セラMレタン二回塗り | 35m | 500 | 17,500 |
塗装用養生シート | マスキング、カバーリング | 185.13㎡ | 250 | 46,283 |
サイディング下塗り | *3 クリア1回塗り | 153.59㎡ | 1,600 | 245,744 |
サイディング上塗り | *3 クリア1回塗り | 153.59㎡ | 1,600 | 245,744 |
*5 現場管理・諸経費 | – | 1式 | – | 82,500 |
消費税10% | – | – | – | 99,928 |
合計 | – | – | – | 1,099,205 |
外壁塗装の見積もり書をチェックする5つのポイント
*1 見積書は詳細に書かれているか
まず、見積書が詳細に書かれているか確認します。作業項目、塗料の種類、作業範囲、単価、数量、合計金額などが明記されていることが重要です。
どのような作業が行われ、どの程度の費用がかかるのかを具体的に理解することができます。
*2 見積書の内容と作業内容が一致しているか
見積書の内容と、業者が説明した作業内容が一致しているか確認します。見積書には、塗装以外の作業項目(足場設置、洗浄、養生、シーリングなど)も含まれているかをチェックします。
これらの作業が省略されていると、追加料金が必要になったり、品質が低下する可能性があります。
*3 塗料の種類と量が書かれているか
使用する塗料の製品名と量が明記されているか確認します。
塗料の種類によって耐久性や価格が大きく変わるため、自分が望む品質の塗料が選ばれているかどうかまた、塗料の量が適切かどうかも確認が必要です。
*4 費用の内訳が明確か
見積書には、各作業の費用が詳細に分かれていることが信頼に繋がります。それにより、どの作業がどれだけの費用を占めているのかを明確に理解することができます。
*5 隠れた費用はないか
足場代、現場管理・諸経費、消費税など、見積もりの初期段階で明らかにされない可能性のある追加費用が含まれているかどうかを確認します。
これらの費用が見積もりに含まれていない場合、最終的な費用が増加する可能性があるので確認しましょう。
また、現場管理・諸経費等の分かりづらい内容にについて、内訳を確認する事も大切です。
なぜ外壁塗装が必要なのか?塗装を行なうタイミングは?
外壁塗装をしなくて良ければ、わざわざお金もかかるしやりたくないですよね。どうして外壁塗装が必要なのか、その理由を3つにまとめて解説していきます。
理由① 保護:外壁を天候や汚れから保護する為
家の外壁は、常に雨や風、紫外線、冷暖の差等、厳しい環境にさらされています。
その為、外壁に汚れやカビ、苔が付きやすくなります。そして、細かい所や高い所に関しては、自分ではなかなか掃除やメンテナンスも難しいです。
塗装をする事で塗膜が作られ直接環境にさらされるのを防ぎ、その寿命を延ばす効果があります。
理由② 耐久性の向上:外壁の劣化、腐食、雨漏り、断熱性の低下を防ぐ為
ここのポイントが1番重要になります。
塗装は、家全体の耐久性を向上させます。塗料の膜の劣化が進むとひび割れが起こり、そこから雨が入り込んで劣化や腐食に繋がります。
塗装やコーキングは、外壁材の劣化や腐食を防ぎ、雨漏りを防ぐ大切な役割を果たします。
また、家の断熱性能を維持する為にも重要です。適切な塗装をする事で、夏は家の中を涼しく、冬は暖かく保つ事ができます。
理由③ 見た目の改善:色褪せ、見栄え、印象を良くする、家の価値をあげる
家の外観は印象を大きく左右します。
外観を綺麗に保つことは、住む人の気持ちを高めるだけでなく、周囲からの印象や家の価値を高める役割を果たします。
新しく塗り替える事で建物全体の雰囲気を変える事も可能です。
定期的に塗り替えないデメリットは見た目が悪くなるだけではなく、塗装費用や他の部分の補修工事の費用がかかるという事があります。
外壁塗装を行うタイミング
一般的な自宅の外壁塗装の寿命は大体10年から15年程度とされています。ですが、これはあくまで目安であり、使用する塗料の種類や品質、塗装作業の品質、気候や環境などにより異なります。
サイディング壁の場合、一般的には10年が塗り替えの目安です。新築してから10年、または前回のメンテナンスから10年経過している場合は、防水効果が低下しているおそれが高いため、再塗装を考えるとよいでしょう。
外壁塗装の塗り替え時期の判断は、年数だけでなく壁の状態も重要な指標となります。特にチョーキング(白化現象)、ひび割れ、色あせなどは塗装の劣化を示す重要な兆候です。
一般的には、外壁塗装は以下のようなタイミングで行われます。
新築または大規模なリノベーション後:
新築した家や大規模なリノベーションを行った後は、外壁塗装を行うのが一般的です。これにより、新しい外観が長持ちし、建物がさまざまな環境的要因から保護されます。
外壁の劣化が見え始めたとき:
外壁の色が褪せてきた、ヒビが入ってきた、壁の表面がざらざらしてきた等、外壁の劣化が見え始めたら、外壁塗装を考えるタイミングです。これらの症状は、塗装が老朽化し始めていることを示しています。
防水性能が必要なとき:
外壁の塗装は、雨水等の侵入を防ぐ防水性能を提供します。もし家が水漏れを起こしている、またはその可能性がある場合は、外壁塗装を行うことで外側からの問題を解決できますが、雨漏りや浸水によって構造躯体や部屋に染み等水漏れの可能性がある場合は、雨漏の専門家にお問い合わせをしましょう。


チョーキング(白化現象):
塗装の表面が紫外線や雨風などにより劣化し、白い粉を発生する現象を指します。これが起こると、壁の防水性や耐候性が低下します。手で壁を触ったときに白い粉が手に付く場合、チョーキングが進行している可能性があります。この現象が見られたら塗り替えを検討するべきです。
ひび割れ:
塗装のひび割れは、壁の塗装が収縮し始めたことを示しています。ひび割れにより水や湿気が壁の内部に侵入し、さらなるダメージを引き起こす可能性があります。ひび割れが見つかった場合は、早急に補修や塗り替え、雨漏り診断の検討をおすすめします。
色あせ:
塗装が日光や天候にさらされると、時間とともに色あせていきます。これは塗装が劣化し始めていることを示しています。色あせが顕著に見られる場合、塗り替えを検討するタイミングです。
優良な塗装業者の見分け方
優良な外壁塗装業者を選ぶことは、建物の美観を保つだけでなく、建物を守るためにも、耐久性や防水性を高めるためにも非常に重要です。
しかし、塗装業者は多く存在するため、選択するのは容易なことではありません。以下では、優良な外壁塗装業者を選ぶためのポイントを紹介します。
営業手法(直ぐに契約、大幅値引き、追加費用に注意)
悪徳な業者は、顧客を高圧的に契約に誘導することがあります。限定時間の特別割引や大幅な値引き、魅力的な金額で不明確な見積りで直ぐに契約に結びつけるような営業手法を使うことがあります。このような営業の場合、追加費用も掛かることが予想されるので気をつけなければなりません。
点検の報告書 (劣化診断報告書)
外壁塗装の見積りを業者に依頼すると、見積書を作るにあたって、お客様の家の現状の劣化具合を詳細に点検します。
劣化点検の結果は報告書としてまとめられ、お客様に提供されます。報告書には、現状の外壁の状態、ひび割れ、剥がれ、色褪せ、カビ、苔、汚れ等の問題点や修繕が必要な箇所が明記されています。
また、報告書には点検した箇所の写真が添付されていることが多く、これによりお客様は現状を具体的に把握することができるので、このような報告書を提供する業者は優良な事が多いです。
見積書の項目と内容
上記、“1.3 外壁塗装の見積もりの事例とチェックポイント” で解説した通り、塗料商品名、一式ではない、詳細に明記、診断結果を写真で説明してくれる業者は優良な事が多いです。
口コミや評判を確認
外壁塗装業者にはハウスメーカー、ホームセンター、工務店、地域密着型、一人親方等様々な種類があり、価格や保証も違います。
口コミや評判をインターネットで調べることができるので、実際に利用したお客様達の意見やレビューを調べて評価を参考にすることで、実績や信頼できる業者かどうかを判断することができます。
過去に実施した施工事例を確認することで、業者の技術力や施工品質も確認することができます。
また、近隣で塗装している業者さんにお任せしようと検討されている方もいらっしゃるかと思います。
その場合も同様にご近所さんの評価や口コミだけでなく、業者のホームページを確認する事も大切です。
また、可能であれば実際に作業している現場を見ることで、どのような職人なのか、また作業工程や仕上がりを評価することができます。
資格の有り無し
資格の有無も注目すべき点です。外壁・屋根塗装に関する様々な資格があります。
一般的には塗装工事許可、塗装技能士、外装劣化診断士、外壁診断士、外壁アドバイザー、雨漏り診断士、外壁塗装マイスター、戸建て住宅劣化診断士、窯業サイディング塗替診断士、窯業サイディングメンテナンス診断士等が関連する資格といえます。
その中で塗装技能士は唯一国家資格であり、1級塗装技能士になるには実務経験が7年以上無いと受験資格を与えられません。
資格の有無が信頼性を決める全ての判断材料ではありませんが、少なくとも資格を持っているという事でその分野に対しての知識や技術があり、意識して仕事をしているという事が分かります。
また、資格を持っていなかったとしても、その分野に対して長年の知識や経験から優れた職人を沢山見てきました。
経験豊富な業者を選ぶ
経験豊富な業者は、建物の種類や問題に対する解決策を迅速かつ正確に提供することができます。
そのため、業者がどれだけの年数、どのような種類の建物に取り組んできたかを調べてください。
また、長年の経験から得たノウハウがあることをアピールしている業者は、信頼性が高いことが多いです。
適切な見積もりを提供する業者を選ぶ
まず、業者は見積りをする際に外壁の劣化診断をします。
劣化診断の結果を写真等で提供し、現状の劣化具合と安全性の評価を詳しく説明しアドバイスしてくれます。
外壁塗装には、多くの要素が含まれるため、業者によって見積もりの内容が異なることがあります。
見積もりには、「一式」になっていないこと。補修方法、使用する材料、塗料や作業内容が含まれているか詳細に説明していることが重要です。
見積もりに含まれている費用が妥当かどうかも確認しましょう。
複数の業者から見積もりを取得し、内容や金額を比較してみることも大切です。
施工保証や施工後のアフターサービスがあるかどうか確認する
優良な外壁塗装業者は、自信を持って自社の施工内容に対して保証を提供しています。
施工保証がある場合は、品質に自信がある証拠です。また、保証期間や対象についても確認しましょう。
そして、外壁塗装の施工後に何か問題が生じた場合には、迅速かつ適切に対応してくれるアフターサービスが重要です。
業者が施工前にアフターサービスについて具体的な説明をしてくれる場合や、アフターサービスが充実しているとアピールしている場合は、信頼性が高いと言えます。
施工後に保証内容を明記した保証証を発行してくれます。
無料の定期点検に来てくれたり、定期的なメンテナンスの時期が来たらお知らせをしてくれます。
以上が、優良な外壁塗装業者を選ぶためのポイントです。業者を選ぶ際には、これらのポイントを念頭に置き、慎重に検討することが大切です。
また、全てを業者に任せるのではなく、自身でできる点検や確認、メンテナンスや塗り替えのタイミングについても把握しておくことで、建物の美観や耐久性を長期的に保つことができます。
外壁塗装の費用を抑える方法
外壁塗装の費用を抑える方法にはいくつかの選択肢がありますので、是非参考にしてみてください。
業者間の競争を利用する
複数の外壁塗装業者から見積もりを取得し、内容を比較することが大切です。
見積もりの金額だけでなく、使用する材料や施工方法、工期なども比較することで、より信頼できる業者を選ぶことができます。
外壁塗装業者が施工保証を提供しているかどうかを確認することも大切です。
施工後に不具合が発生した場合、保証期間内であれば業者が責任を持って修理してくれるため、安心して工事を依頼することができます。
外壁塗装業者のスタッフが信頼できるかどうかも重要です。施工現場には、外壁塗装の専門知識や技術を持ったスタッフがいることが望ましいです。
また、丁寧な対応やコミュニケーションができるスタッフがいるかどうかも確認しておくとよいでしょう。
複数の業者から見積もりを取り、比較することで、適正価格を知ることができます。
例えば、A業者からは100万円、B業者からは150万円の見積もりが出たとすると、その差額は何によるものなのかを確認することがとても重要です。
価格交渉する
・見積りの相場を知っておくこと
見積りの相場を知っていると、業者との交渉に自信を持つことができます。
具体的な価格帯を把握していることで、適切な価格を提示するか、または業者の見積もりが適正かどうかを判断することができます。
もし、業者が不適切な価格を提示した場合、相場を知っている事でそれを見抜くことができます。
外壁塗装は高額な金額になる事が多いので、詐欺や過剰請求から身を守るためにも重要です。
過剰請求や不必要なサービスを提案する業者から自分自身を守るためには、一般的なコストを理解することが必要です。
また、見積もりが極端に安い場合、それは業者が低品質の材料、または使用期限切れの塗料を使用している可能性が考えられます。
例えば、塗料の種類によっては、耐久性が低かったり、色落ちが早かったりするものもあります。
これらの材料を使用すると、最初は問題なく見えても、時間が経つと色落ちや剥がれなどの問題が発生し、結果的には早めに再塗装が必要になることがあります。
・同時申し込み
ご近所や知り合いや家族等、他の家と一緒に塗装工事を依頼することで、まとめて施工による割引を受けることが多いです。業者側にとっても同じ地域での移動や準備作業をまとめて行うことができて効率的なので、工事費を抑える事が可能になります。
・外壁塗装と屋根塗装を同時に依頼
外壁塗装だけでなく、足場作業が必要な屋根の塗装や外壁のコーキングも一緒に行うこともコストを抑える手段の一つです。これによって、業者が一度に複数の作業を行うことができ、足場作業を別々に依頼するよりも費用を抑えることができます。
・安すぎる見積もり
業者が作業を手抜きする可能性も示しています。外壁塗装は、表面の清掃、下地処理、プライマー(下塗り)の塗布、そして上塗りという、複数の工程で行われます。
これらの一部を省略したり、適切に行わなかったりすると、塗装の寿命が短くなったり、見た目に問題が出たりします。
アフターサービスの不足:安い見積もりの業者は、工事後のアフターサービスを提供していない場合があります。塗装工事後に問題が発生した場合、アフターサービスがないと自己負担で修繕しなければならない可能性があります。
これらの理由から、見積もりが安すぎる場合は、その理由を業者に詳細を確認することが重要です。
上記早見表にある通り、元々安い業者もいますので、安い見積もりが必ずしも悪いというわけではありませんが、価格と品質のバランスを考えることが大切です。
相場を知ることで、どの業者が適切な価格を提示しているか、またはより高品質なサービスを提供しているかを判断することができます。業者を比較する際の重要な基準となります。
・価格と品質のバランスを知る
品質と価格のバランスを理解することで、最もコスト効率の良い選択をすることができます。
例えば、安価なサービスは初期コストが低いかもしれませんが、塗装が早く劣化したり、仕上がりが悪かったりする場合があります。これにより、長期的には更なる修繕費用が発生することもあります。
価格と品質のバランスを理解していると、業者に対してより具体的で適切な質問をすることができます。例えば、「この価格でどの程度の品質を期待できますか?」、「追加料金で品質を上げることは可能ですか?」といった質問です。これにより、自分のニーズに最も合ったサービスを見つけることができます。
価格と品質のバランスを知ることは、外壁塗装の見積もりを安くするための重要な戦略です。価格だけでなく品質も考慮に入れることで、最も価値のある選択をすることができます。
おすすめの塗料とその理由については、予算、塗装する建物の状況、地域の気候条件など、多くの要素が影響します。
一般的に耐久性と価格のバランスを考えると、シリコン塗料が良い選択と言えます。価格は中程度でありながら、十分な耐久性と耐候性を持ち、多くの色で利用できます。
一般的に、家や建物の外壁や屋根の塗り替えの目安は、10年前後に行うのが最適なタイミングとされています。それは何故かというと、主に以下の2つの理由があります。
外壁のコーキングと屋根塗料の寿命: 外壁のコーキング(すき間を埋める材料)や屋根塗料の寿命は大体10年程度とされています。
これは、日光や雨風による自然の劣化によるもがほとんどです。10年が過ぎると、これらの材料は耐久性が落ちたり、劣化したり、亀裂や剥がれが発生したり、建物の構造に影響を及ぼす可能性が高くなります。
そのため、一般的に10年ごとを目安に塗り替えを行うことで、建物を適切に保護し続けることができます。
足場の費用: 外壁や屋根の塗り替えを行う際には、安全に作業を行うために足場を設置する必要がある場合が多いです。
もし、屋根の塗装と外壁の塗装を別々の時期に行うと、2回分の足場設置費用が発生します。それに対して、屋根と外壁の塗り替えを同時に行うと、足場を1回設置するだけで2つの作業ができるため、費用を抑えることができます。
つまり、外壁と屋根の塗り替えは、建物の維持管理とコスト効率の両方を考慮して、約10年ごとに一緒に行うのが最適と言えます。これにより、建物の寿命を延ばし、長期的な維持費を節約することが可能です。
助成金について
助成金の申請は複雑で時間が掛かることがあります。各自治体によって助成金の金額や具体的な条件は異なりますが、助成金が承認されれば外壁塗装の費用を大幅に軽減することが期待できますので是非調べてみて下さい。
詳細についてはお住まいの市区町村の役所や公式ウェブサイトを確認するか、見積りの業者に問い合わせてみてください。
助成金を受けるためには、通常、以下のようなプロセスを経る必要があります。
1申請
助成金を受けるためには、まず該当する助成金プログラムに申請する必要があります。これには、助成金の申請書を記入し、必要な資料(例えば、家の所有証や改善計画など)を提出することが含まれます。
2審査
次に、申請の審査です。これは、あなたが助成金の基準を満たしているか、またはあなたの計画が助成金プログラムの目的に適合しているかを判断するためのものです。
3承認と助成金の受け取り
申請が承認されると、助成金が提供されます。通常、直接あなたの銀行口座に入金されるか、またはあなたが選んだ業者に直接支払われます。ただし、いくつかの助成金では、工事が完了し、その証明が提出された後に助成金が支払われることもあります。
自分で塗装する
自分で塗装する:メリット、デメリット
外壁塗装を自分で行うことは、一見難しそうに思えるかもしれませんが、適切な道具と手順を理解していれば、DIY塗装も可能です。
しかし、自分で塗装することにはメリットとデメリットがあります。それらを理解した上で、自分で塗装するか、専門家に依頼するかを決めることが重要です。
・自分で塗装するメリット
費用を抑えることができる:外壁塗装は、専門家に依頼するとかなりの費用がかかることがあります。
しかし、自分で塗装すれば、その費用を大幅に抑えることが可能です。塗料と必要な道具の費用と足場のレンタル代だけで済むことが多く、全体の費用は大幅に削減できます。
自分のペースで作業ができる:自分で塗装すれば、自分の都合に合わせて作業を進めることができます。週末や休日に少しずつ作業を進めることが可能で、自分のペースで進められます。
・自分で塗装するデメリット
時間と労力がかかる:外壁塗装は、専門的な技術を必要とする作業です。自分で行う場合、時間と労力をかけて学ぶ必要があります。
また、物理的な作業も大変で、特に大きな家の場合、塗装にはかなりの時間がかかることがあります。
専門的な知識と技術が必要:外壁塗装は、ただ塗料を塗るだけではなく、適切な下地処理や塗料の選択、塗り方など、専門的な知識と技術が必要です。これらを自分で学ぶのは大変な労力を必要になることがあります。
まとめ
最後に紹介した内容をおさらいしていきましょう。
外壁塗装は建物の美観や耐久性を保つために重要なメンテナンスです。優良な業者選びや費用の抑えるポイント。
1.相場
一般的な戸建ての外壁塗装の費用は80万円から120万円前後が相場とされています。家の大きさや形状、塗料の種類等によって変動します。一般的な屋根の塗装費用は30万円から40万円前後です。
2.タイミング
外壁塗装は、早めに行うことで、建物の劣化を防ぎ、長期的な費用を抑えることができます。例えば、外壁の色が褪せてきた、シーリングが剥がれてきたなどのサインが見られたら、それが外壁塗装の適切なタイミングであると言えます。
私のおすすめは10年前後の耐用年数です。なぜなら、屋根塗装と外壁塗装とコーキングの交換を同じ期間に行う事で足場代が1度で済むからです。そして、定期的にチェックやメンテナンスを行う事が大切だからです。
3.優良な業者選び
・見積もりの詳細や費用の妥当性を確認し、複数の業者を比較しましょう。
・施工保証とアフターサービスの充実も重要です。信頼性の高い業者を選びましょう。
4.費用を抑える方法
・業者間の競争を利用して外壁塗装にかかる費用を比較し、価格交渉を行いましょう。
・助成金の利用も検討しましょう。自治体による助成金の申請方法を確認し、審査を受けて助成金を受け取ることができます。
・自分で塗装する場合は、時間と労力がかかります。専門的な知識と技術が必要ですが、費用を抑えることができます。
・自分のペースで作業できるメリットもありますが、学習コストと作業量に注意が必要です。
外壁塗装のポイントを押さえながら、信頼できる業者を選び、費用を抑えながら適切なメンテナンスを行いましょう。詳細な情報は市区町村の役所や公式ウェブサイトを参考にしてください。建物の美しさと耐久性を確保するために、外壁塗装の重要性を忘れずに行いましょう。
外壁塗装パートナーズ
一般的な傾向から見る外壁塗装業者の比較の早見表
外壁塗装業者の種類 | 価格 | 口コミ・評判 | 保証 |
ハウスメーカー | 高め | 品質に対する信頼度が高い | 長期的な保証が付いている事が多い |
ホームセンター | 中程度 | 比較的良好な評価を持つこと | 短期~中期の保証が一般的 |
工務店 | 中~高め | 品質とサービスに対する評価が高い | 長期的な保証が付いていることが多い |
地域密着型業者 | 中~低め | 地域に根ぎしたサービスを評価する声が多い | 保証期間は業者により異なる |
一人親方 | 低め | 個人のスキルと経験に大きく依存 | 一般的に短期から中期 |