
悩んでいる人
飛び込みの塗装の営業の方に、
「10年以上経っているから、塗り替え時期です。」と言われたので、塗装の見積もりをしてもらいましたが、
どうしようか迷っています…

アドバイザー
そうですね、一般的に10年前後が塗り替え時期になります。
しかし、その費用と相場について十分に理解していますか?
本記事を書いている私は元外壁塗装/屋根塗装の業者であり、国家資格の1級塗装技能士でもあります。外壁塗装・屋根塗装の実践経験と深い専門知識を持ち、塗装業者の選択について公正な視点からのアドバイスをしています。
私の塗装業界でのキャリアは今年で24年を迎え、その間、さまざまな現場で培った知識と経験をもとに、現在も友人や知人からの外壁塗装・屋根塗装の塗り替えに関する相談に応じています。
「塗装業者選びって、めんどくさいよね〜」という皆様、当ブログをご覧いただきありがとうございます!屋根塗装の費用や相場を比較する前に、屋根塗装の基礎知識をおさらいしましょう。
何しろ、タイミングは重要ですからね!屋根塗装はどんなものか、どんな効果があるのか、そしていつ塗装するべきなのか、まずは基本からご紹介します。
屋根塗装の基礎知識
屋根塗装とは、あなたの大切な屋根を守るためのプロセスです。屋根には、年月とともに傷みや劣化が発生します。しかし、屋根塗装を行うことによって、その劣化を抑えることができます。
屋根塗装の効果は何かと言いますと、まず一番の効果は屋根の寿命を延ばすことです。屋根塗装はまさに屋根の命のようなものです。屋根がちゃんと塗装されていれば、雨風や紫外線からのダメージを防ぐことができます。
現在、日本の住宅の屋根の素材は、第1位: 粘土瓦、第2位: 金属屋根、第3位: スレート屋根、第4位: アスファルトシングルとなっており、屋根塗装のタイミングはいつがベストかというと、「傷んでからでは遅い!」と言いたいところですが、一般的には10年前後に一度が目安とされています。しかし、地域の気候や使用する塗料によっても異なる場合があります。
しかし、屋根塗装はなかなかのお値段がするんですよね。次のセクションでその費用について詳しく解説しますが、屋根を守るためには、やはりちょっとの犠牲が必要ですよね!さあ、次は費用の話です!
屋根塗装の費用
屋根塗装の費用についてですが、ご存じの通り塗装業者によって費用が異なります。一つの屋根を複数の業者が見積もると、その価格のばらつきに驚くかもしれません。
塗装作業の費用は、多くの要素によって決まります。屋根の大きさや素材、地域の気候条件、さらには業者自体の評判や信頼性などです。でも、素人の私たちには難しいですよね。
延床面積 30坪前後の家の場合、屋根の塗装費用は 30万円から35万円 位が相場であり、足場費用は10万円から20万円前後です。30坪前後の家で 屋根と外壁を同時に塗装する場合は、 80万円から140万円が相場です。
では、次は屋根塗装の費用に何が含まれているか解説していきます。
屋根塗装の費用に何が含まれているのか?
屋根塗装のコストは、塗料費、労働費、足場費、および業者の利益から成り立っています。コストの内訳比率はおおよその目安ですが、塗料が20%、足場が20%、労働が30%、利益が30%です。
屋根塗装・外壁塗装の見積もり金額の早見表
※金額には高圧洗浄、養生、下地処理が含まれます。
家の形状や屋根の形状、状態によっても金額が異なりますが、どの塗料を選ぶかによって金額が大きく変わります。
坪数 (延床面積) | 足場 | 外壁塗装 | 屋根塗装 | 合計 |
20坪 (66㎡) | 10-15 万円 | 35-85万円 | 25-30万円 | 70-130万円 |
30坪 (99㎡) | 10-20万円 | 40-85万円 | 30-35万円 | 80-140万円 |
40坪 (132㎡) | 15-20万円 | 40-90万円 | 35-40万円 | 90-150万円 |
50坪 (165㎡) | 15-25万円 | 45-95万円 | 40-45万円 | 100-165万円 |
60坪 (198㎡) | 20-30万円 | 50-100万円 | 45-50万円 | 115-180万円 |
塗り替えのタイミングは?
屋根塗装の目安としては、10年が挙げられます。屋根に使われている塗料や材料によって異なるため、一概には言えませんが、10年程度で劣化が始まることが多いです。
また、屋根塗装をするにあたっては、3月・4月・5月・10月・11月がお勧めの時期とされています。この時期は雨も少なく気温も安定しているため、塗装業者が仕事を多くこなす時期になります。
適切なタイミング:
屋根の塗り替えのタイミングを判断するには、劣化やひび割れ、色褪せ、藻やカビの成長等がサインで塗り替え時期の目安となる可能性があります。
例えば、カラーベストは比較的短い耐用年数の為、10年ごとの塗り替えが推奨されていますが、金属や瓦等の耐久性の高い材料はより長く30年が塗り替え時期の目安になる場合があります。
屋根に使われている塗料や材料によって耐用年数は異なるため、屋根材の特定が可能であれば、屋根材のメーカーのホームページで塗り替え時期の目安が記載されている事があるのでチェックしてみてください。
塗料の選択:
塗料の種類によって、費用は大きく変わってきます。安価な塗料を選ぶと、耐久性が低くなる傾向にあります。長期的に見てコストパフォーマンスが良い塗料を選ぶことをオススメします。例えば、初めは安いアクリル塗料を選んだとしても、耐久性が低い為、数年後に再塗装が必要になると、結果的には高くつくことになります。
おすすめは:
おすすめは10年前後の耐用年数です。なぜなら、外壁塗装の塗り替え目安が10年前後、一般的に外壁のコーキングの交換時期が5~10年と言われいる為です。
外壁塗装・屋根塗装は足場が必要になる場合が多いので、同じタイミングで屋根塗装の塗り替えをした方が足場代等の節約に繋がります。
屋根塗料の種類と耐用年数 (30坪の場合)
一般環境における次回塗り替えまでの目安になります。
※環境条件によって増減します。
塗料の種類 | 塗り替え時期の目安 |
アクリル | 5-8年 |
ウレタン | 5-8年 |
シリコン | 7-10年 |
ラジカル | 12-15年 |
フッ素 | 15-20年 |
光触媒 | 15-20年 |
無機 | 20-25年 |
また、塗料の種類の中に遮熱塗料が含まれます。これは様々な塗料に該当する為、下記で遮熱塗料のメリットとデメリットについて解説していきます。
遮熱塗料のメリット:
温度上昇の抑制: 遮熱塗料は太陽光を反射するため、建物内の温度上昇を抑える効果があります。これにより、夏場の室内の快適さを向上させることができます。
省エネ効果: 遮熱塗料によって室内の温度上昇を抑えることで、冷房や暖房の使用量を減らすことができます。結果として、エネルギー消費を削減し、省エネ効果を実現できます。
耐久性の向上: 遮熱塗料は紫外線や気候の影響を受けにくいため、塗装面の劣化や色あせを遅らせる効果があります。これにより、塗装の耐久性を向上させることができます。
環境への貢献: 遮熱塗料による省エネ効果は、温室効果ガスの排出量削減にもつながります。エネルギー使用量の削減は地球温暖化の防止に貢献することができます。
デメリット:
費用: 一般的な塗料よりも遮熱塗料の価格は高めです。そのため、塗装工事にかかる費用も一般の塗料と比較して高くなる可能性があります。
色の制約: 遮熱塗料は光を反射する性質を持っているため、一部の遮熱塗料は特定の色に制約があります。そのため、建物の外観やデザインに制約が生じる場合があります。長期的な効果の減衰: 遮熱塗料の効果は時間とともに減衰する場合があります。効果を持続させるためには、一定期間ごとのメンテナンスや再塗装が必要となります。
優良な塗装業者を見つけるポイントは?
私たちが感じているように業者選びは難しいですが非常に重要ですよね。
ここでは優良な塗装業者を見つけるポイントについての解説です。
長年の経験や実績は、あなたが選ぶ業者が本当に信頼できるかどうかを判断するのに役立ちます。業者が持っている資格や認定もチェックしてみましょう。ですが、私たちはもちろん資格と実績だけで業者を評価するわけではありませんよね?
むしろ、人と人とのつながりが大切だと私たちは信じています。業者と話す機会があれば、彼らのプロフェッショナリズムやコミュニケーション能力、そしてあなたが彼らと働くことに対して感じる信頼度を見極めてください。
最後に、価格だけで判断しないことを忘れずに!もちろん、予算は重要ですが、安い業者がいい業者とは限りません。安い価格で提供される可能性がある場合、それには何か理由があるはずです。
安くても品質のある屋根塗装を提供してくれる業者を探しましょう。予算に合わせながらも、品質に妥協しないことが大切です。
営業手法: 高圧的な契約勧誘や大幅な値引き、追加費用を伴う営業手法には注意しましょう。
点検の報告書: 劣化診断報告書など、詳細な点検結果と写真が記載された報告書を提供する業者を選びましょう。報告書により、現状を具体的に把握できます。
見積書の項目と内容: 詳細な見積もり内容が明記され、塗料や作業内容が具体的に説明されている業者を選びましょう。
口コミや評判を確認: インターネット上での口コミや評判を調べ、実績や信頼性を確認しましょう。施工事例の写真なども参考になります。ですが、すべての口コミを鵜呑みにせず家族や友人、知人の意見も参考にしてみてください。
さらに、業者のウェブサイトやSNSアカウントもチェックしてみましょう。プロフェッショナルなイメージを持った業者は信頼性が高い傾向があります。
資格の有無: 業者が持つ資格や認定を確認しましょう。特に塗装技能士は国家資格であり、信頼性の高い業者を示す指標となります。また、塗装業者が加盟している組合や団体を調べましょう。
経験豊富な業者を選ぶ: 長年の経験を持つ業者は、解決策の提供や施工品質の高さにおいて優れている場合があります。
適切な見積もりを提供する業者を選ぶ: 複数の業者から内容や費用を比較しましょう。一式になっており、詳細な説明がある見積もりを選びます。
施工保証やアフターサービスの確認: 業者が施工保証を提供し、アフターサービスにも対応しているか確認しましょう。
上記のポイントを念頭に置き、複数の業者を比較検討することで、優良な塗装業者を選ぶことができます。建物の美観や耐久性を保つためにも、慎重な選択が重要です。また、定期的な点検やメンテナンスも忘れずに行うことをおすすめします。
業者とのトラブル
屋根塗装業者によくあるトラブルとしては、以下のようなものが挙げられます。
・見積もりが安すぎるため、実際には必要な工程が省略されている。
・塗料の種類や塗装工程が明記されていないため、後から追加料金を請求される。
・施工中に工事現場を汚してしまう。
・施工後に不具合が発生した場合、修理や保証が行われない。
※これらのトラブルを避けるためには、前述したように信頼できる業者を選ぶことが大切です。また、契約前に必ず見積もり内容を確認し、不明点があれば質問するようにしましょう。
費用を下げるために自分でできることは?
業者間の競争を利用する:
複数の業者から見積もりを取り、金額や材料・施工方法・工期などを比較して信頼できる業者を選びましょう。施工保証を提供しているかも確認し、スタッフの専門知識や対応力も重視しましょう。
価格交渉する:
相場を知っておき、不適切な価格を見抜くことが大切です。安すぎる見積もりには注意が必要で、品質や手抜き工事、アフターサービスの不足などのリスクがある可能性があります。
自分で塗装する:
DIY塗装も選択肢ですが、専門的な知識や技術が必要です。自分で行う場合は費用を抑えられますが、時間と労力を要する上、品質や仕上がりにも注意が必要です。
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